一袋9円のもやしに遭遇して、何とも言えない気持ちになった・・・。
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普段はスーパーで生鮮食材を買うのですが、
この日はドラッグストアだけに用があって、
「そういえば今日の献立に使うもやしだけ無かったかも?」と思い出し、
ドラッグストアのもやしを買う事にしました。
元の売値は19円、ですが期限が近く割引シールが貼られていて、なんと、9円でした。
決していい子ぶりっ子で言うんじゃありませんが、
9円、(まあ19円でも同じですが)って知った時、
お気に入りをお得に買えた時のような、「やった~。」という感情になれませんでした。
原価、パッケージの費用、作った人や運んだ人の人件費や利益、お店での販売経費、
どう考えても、辻褄があってませんよね。
もし私が、もやしを作る仕事をしてたら、
こんな売値では、どんなに頑張っても賃金は安いままか、下手したら下がるかも。
そう思うと、手放しに安い事を喜べない。
私が子供の頃、学生の頃は(バブルが弾ける前後までかな)、
もっとモノもサービスも高かったけれど、
賃金が上がらないなんて事もなく、
庶民の暮らしだって、将来に不安を覚えない時代でした。
でももうここ20年、ずっとデフレで、
たとえばマックの100円メニューとか(昔はハンバーガーも300円くらいしたよね?)
100均に昔じゃ考えられないモノが売ってたりとか、
いつの間にか、安い事が当たり前になって、
明らかに利益にもなっていない、売れば売るだけ赤字みたいなモノやサービスが氾濫している。
そのモノに関わる人の暮らしを良くしていけない状態が20年も続いている。
安い事だけが正義になっちゃうと、
結局持久力のある大手の独り勝ちになって、
真面目にモノづくりをしてたり、地道に商売してたりするところは喰われちゃう。
うちが懇意にしていた街の電気屋さんも、その波に飲まれ、廃業してしまったし。
過度なデフレは、巡り巡って結局庶民にダメージがやってくるんです。
他人事じゃない。
倒産したり、リストラされたりなんてこと、
このままじゃあ明日は我が身かも知れませんよ・・・。
売る側が適切な価格でモノやサービスを売れば、
過度な人件費削減、経費削減をしたりする必要もなくなり、
もしかしたら雇用も増えて、
老人でも若者でも、適切な賃金を頂ける職業につけるかも知れない。
我々現役世代だって、毎年ベースアップしてもらえるかも知れない。
そしたら、庶民の暮らしぶりは良くなり、そこから大きな購買力も生まれ、
適正な価格でもモノが売れるはずなんですよ。
売る方も、買う方も底上げされれば、
こんなに激安じゃなくったって、みんな幸せになれるはずなんです。
こんな、9円なんていう昭和40年代の駄菓子屋のようなモノの価格っておかしいよ。
今この瞬間、安い事はありがたい事はありがたいけれど、
それよりも、長い目で見て、
自分たちの行く末も、子供たちのもっと先の未来も、
明るく思えるような経済状態に戻していかなければいけないな~って思います。
私なんかが呟いたところで出来る事じゃないけど・・・。
フェアトレードという考え方を、国内間でも取り入れて、
国全体が底上げされることを願います。
凪